2026/8/1
【vol.83】香りは、聞くもの
2026年8月・9月のニューズレター
香りは、聞くもの
嗅ぐのではなく、心の中でゆっくりと深く、香りを味わう。「聞く=理解する」と捉え、香りとの対話を楽しむのだ。これは、日本の伝統芸道である「香道」の考え方。
世界には、インドのお香、中東のウード(香木)、ヨーロッパの香水やアロマ・フレグランス(芳香)など、それぞれの文化に根付いた、香りの楽しみ方がある。そうでなくても、私たちの日常は香りであふれている。
聞香(もんこう)すれば、今までにない「何か」を感じることができるかもしれない。
でるたーより
もうすぐお盆休みですね。お墓やお仏壇に線香をあげる理由はいくつかありますが「死者は香りを食べる=香食(こうじき)」という考えもあるんですよ。さてこの時期、お説法を聞く機会がある人も多いのではないでしょうか。
仏教の教えを聞くことを「お聴聞(ちょうもん)」と呼ぶのを、知っていますか? 「聴く」は能動的で、理解しようと深く耳を傾ける様子を指します。仏様の教えは、自ら求める心が重要!
対して「聞く」は受動的で、自然と耳に入ってくる様子を指します。聴聞でやってはいけないのが、自分の都合の良いように解釈をねじ曲げること。聞こえてくるままに、受け止めることも大切なのです。「聴」の心と「聞」の姿勢を併せ持つことで、仏様の真の教えに触れられるのでしょう。
しかしながら、聴聞は仏教に限った話ではありません。職場や家庭でも、相手とのより良い「対話」を成立させるには、聴聞スタイルで、まずは相手の言葉を素直に受け止めることが大切だと考えています。
次回は10月にお届けします。どうぞ、健やかにお過ごしください。