2026/4/1

【vol.81】解いて、開いて、寿いで。

2026年4月・5月のニューズレター

解いて、開いて、寿いで。

日本では古くから、包む、巻く、結ぶといったかたちで礼を尽くす風習があるわよね。
大切な贈り物を汚れから守り運ぶ、わたしたち風呂敷。今ではその役割の多くが、紙袋に取って代わられているわ。いろいろなサイズ、質感、デザイン、どれひとつをとっても、引けは取らないはずなのに……。
それに、風呂敷なら中身に合わせて自由自在に包み方を変えられるし、丈夫だから何度だってやり直せるし、解いた後は畳んでコンパクトになるし、最近は風呂敷ごと贈る人もいて、ゼロ・ウェイスト(ゴミを出さない)「Furoshiki」として世界で人気を集めているのよ。
エコでサスティナブルな超万能布として、一枚持っておくのもいいんじゃない?

でるたーより

風呂敷の名前の由来は、風呂で敷いた布だから。でも現代の暮らしの中で、風呂で敷くことってないですよね。
風呂敷が登場した奈良時代の呼び名は、平包や衣包。その後、江戸時代に銭湯が広く普及し、着替えの際、足元に敷いたことから「風呂敷」という名前が定着しました。
このように、後から出てきた用途に合わせて名前を変えたり、新しい概念や技術の登場により、従来のものに新しい名前を付けたりすることを「レトロニム」と言います。
例えば、携帯電話に対する固定電話、デジタルカメラに対するフィルムカメラ、電子書籍に対する紙の本、オンラインショップに対する実店舗、回転寿司に対する回らない寿司など。特にデジタル化や機械化によるレトロニムは、電話は固定するもの、寿司は回らないものといった固定観念を壊した良い例ともいえるでしょう。
ひらめきを生むには、固定観念を取り払うことはもちろん、風呂敷のように昔からあるものの良さを再確認することの両面が大切ではないでしょうか。
次回は6月にお届けします。どうぞ、健やかにお過ごしください。
 

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