

2025/5/28
【vol.76】水玉模様のドレスドレース
2025年6月・7月のニューズレター
水玉模様のドレスドレース
雨上がりにわたくしの網を見に来たら、素敵にドレスアップされてるわ。
雨粒をまとうと、幾何学模様がより鮮明に浮かび上がって、うっとりしちゃう。
わたくしって、やっぱり蜘蛛の網づくりの天才なのかしら……。
えぇ? 蜘蛛の巣じゃないのかって? それはそうよ。だって住んでいないもの。
住処ではなく、餌を捕まえるための道具だから「網」って呼んでるのよ。
それに、蜘蛛の種類の半分は網を作らないわ。知らなかった?
もしも、雨上がりの蜘蛛の網の美しさを知らなかったなら、人生損してるわ。
今度雨が降ったら、その目でしかと、ご覧あそばせ!
でるたーより
雨が降ると、そこはかとなく漂ってくる独特のアスファルト臭のような、少し埃っぽい匂い……実は「ペトリコール」という名前があります。ギリシャ語で「石のエッセンス」という意味で、哲学者のアリストテレスは「虹の匂い」と呼んでいたそう。また、雨上がりのカビのような匂いは「ゲオスミン」と言って「大地の匂い」という意味です。
ここで感じたのは、名前のチカラ。デルターでは、社内での取り組みに名前をつけることがあります。例えば、改善アイデアを募る「このアン使いタイ」。四時四一分から始まる「ヨヨイチ会議」など。命名時には、特性や目標などをストレートに、時にはユニークに表現したりと、頭をひねりますよね。そうして生まれた名前は、アイデンティティや文化を感じさせたり、意欲をアップさせてくれたりします。
雨の匂いを感じたそのままに、埃やカビと表現せず、虹や大地を使って自然の豊かさを感じさせ、爽やかさすら彷彿とさせるネーミングセンスを見習いたいものです。
次回は8月にお届けします。どうぞ健やかに、お過ごしください。