2023/08/01
【vol.65】涼風ふいて夏がゆく
2023年8月・9月のニューズレター
涼風ふいて夏がゆく
今はむわっとする「温風(あつかぜ)」も秋の訪れとともに爽やかな「涼風(すずかぜ)」へと変わっていく。
私たちに季節のうつろいを伝えてくれる日本の風には、二千種類もの名前があるという。
初夏に新緑の間を吹き抜ける「薫風(くんぷう)」。青々とした水田の上を吹きわたる「青田風(あおたかぜ)」。南から吹く夏の季節風の「南風(はえ)」。
お盆には「盆東風(ぼんごち)」がご先祖様の精霊を連れて来てくれて「送南風(おくりまぜ)」が吹けば日常が戻ってくる。
名前の由来は季節だけではなく、場所や方角、強さによっても使い分けられている。それらは、自然の中で働く農夫や漁師から生まれたという。風の中で言霊が幸っている。
さきわ・う【幸う】
幸福になる。豊かに栄える。
でるたーより
みなさん、夏休みの予定はお決まりでしょうか? 新型コロナウイルスが5類感染症に移行され、制限されていた海外旅行にも行きやすくなりましたね。
コロナ禍に陥った当初、みなさんの仕事や暮らしに「向かい風」が吹いたことは、記憶に新しいと思います。しかし、その向かい風の中を踏ん張って耐え忍んだ企業もあれば、その状況下でもなお勝機を見出し、向かい風を「追い風」へと巻き返した企業もあるでしょう。
そもそも「追い風」は、船が進むべき方向へ吹く風のことをいいます。さらに、ちょうどいいタイミングで吹く追い風のことを「時津風(ときつかぜ)」というのです。
私たちの人生にも、常に風が吹いています。時津風が吹いたときに、ベストパフォーマンスが発揮できるかどうかは、日々の蓄積がものをいうのではないでしょうか。いざというときに全力を発揮するためにも、夏休みはしっかりとリフレッシュしましょうね!
次回は10月にお届けします。どうぞ健やかに、お過ごしください。