2019/08/28

働くお母さんに優しい会社になりたい

働くお母さんに優しい会社になりたい
働くお母さんに優しい会社になりたい

デルターでは、昨年(2018)に2名の女性スタッフが産前・産後休業、育児休業を取得しました。今年になって仕事復帰したふたり。先に復帰したYは、勤続11年目で2度目の産休・育休。その2カ月後に復帰したMは、勤続5年目で初めての産休・育休。職場でもお母さんとしても先輩のYは、休業中からMを気にかけていたつもりだったけど……。

m1ka
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勤続年数:5年
仕事内容:制作
育休取得:1回
お子さん:
1歳の男の子

yu3ko
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yu3ko
勤続年数:11年
仕事内容:
お客様支援・ライター
育休取得:2回
お子さん:
4歳と1歳の男の子

育休復帰は浦島太郎?

:復帰してちょうど1カ月になるから、面談も兼ねての対談だね。働きはじめてみて、どう?
:正直、まだ抜け出せてない感じがする。会社の中の風景は同じで、人数が違っても人自体が入れ替わってるわけじゃないのに、時間の経過をものすごく感じてる。
:浦島太郎的な感覚?
:う〜ん。自分だけ他のところから連れてこられて、いきなりこの空間にぴょいって放り込まれた感じかなぁ。簡単な作業が思い出せなくて、思ったように手も動かないし、考える力も湧いてこない。みんなにとっては小さな変化かもしれないことも、私にとってはすごく大きな変化に感じて、わけのわからないことが溢れてる。
:そうだったの!? 迷子になっちゃったみないな感じなのかな。会社に来るの、つらい?
:そうなのかもしれない〜。会社に入るときも、やけにドキドキしてしまうし。自分なんかが居ていいのかなって思ってしまって。
:いいよ! いいんだよ〜! でも、ひとつわかったことがある。もっと早い段階で、復帰後の面談が必要だったね。

育児の理想と現実

:Yさんが復帰して、私がまだ休み中だったときに家庭訪問してくれたのはすごく救われた。お互いに休んでたときは今より自由に会えたけど、Yさんは復帰したし私も子どもが保育園に入って、子育てもいっぱいいっぱいだったから。そもそも、育休中ってもっとゆったりした気持ちで過ごせると思ってたけど、全然そうじゃなかったー!
私なりに頑張って子育てしてるけど、育児はやったことを誰かが見ててくれるわけでも、何か言ってくれるわけでもないし、でも反対にできてないことを言われたり、変えなきゃいけないことばっか目についたりして、ごめんなさいって思うことの方が多くて……。
:すり減っちゃってるんだね、こころが。仕事終わりはどう?
:時間に追われてる感覚が強いかなぁ。休み中なら子どもが昼寝してる間にできたことも、今は夜に寝かしてからやらないといけないし。うちはどっちの両親も県外に住んでて、旦那も仕事が忙しくて毎晩帰りも遅いから、相変わらず独りでこなしていかなきゃいけない毎日があって。
:子ども相手だと、絶対に予定通りにはいかないよね。自分の中の算段をことごとくひっくり返される。こころが健康だったら、こんなもんかって思ってることが、今はそうは思えないんだね。

会社も個人も、できることからやってみよう

:実は、復帰日が迫ってくるのもすごく恐かった! その日になったら絶対にこういう生活をしなくちゃいけないと思ってて、でも助けてくれる人はいないし、その不安が解消されないままで。
復帰のタイミングも自分で決めたわけじゃなくて、Yさんも友だちも1年で復帰してたから、1年しか休んじゃいけないって思ってたんだ。子育てが落ち着いて、自分でそろそろ仕事したいなって思えるタイミングで復帰できたら、もっと違ったのかもしれないなって思ってしまう。
:休業中にMちゃんのこころが疲れてることも知っていたけど、だからこそ仕事復帰がきっかけになって良い方向にいくといいなって思ってたんだ。実際、休業中と今の状態とどっちがマシ?
:う〜ん。休み中にも時々、子どもと一緒に会社へ来させてもらってたけど、そのときは癒しの場だったな。子どもも自由にずりばいさせられて、私はみんなと話ができて、気持ちも楽になったし。だけど、復帰となると「仕事しなきゃ!」って変に責任を感じてしまって、それで余計に手が動かなくなったり頭が働かなくなったりしてる気がする。みんなはしっかり仕事してるのに、自分だけ全然できてないって考えてしまうし。
:みんなはそんな風に考えてないよ。子どもが熱を出して急に休むことも、みんなは気にしてないけどMちゃんは気にしちゃってないかなって心配してるくらい。どうしたら、もっと気持ちが楽になるかな。ちなみにこういう話、他の人には言えなかった?
:言えてないけど、Sさんが居なかったら仕事のことを聞ける人がいなかった。Yちゃんも仕事モードだと恐く感じてしまって……。
:そうだったの!?(←2回目)じゃあ、Sさんの隣に席替えしよう! どうしていったらいいか、一緒に考えていこう。Mちゃんは今すごくしんどいと思うけど、そこから会社としての課題も見えてきてるし、今後のためにすごく貴重な経験をしてくれてると思うんだ。だから、存在そのものが尊いんだよ。復帰前にOさんが言っていたこと、覚えてる?「Mちゃんの仕事は、まずは会社に来ることから」。今はこれがすべてでいいんじゃない!

その後のお話

対談後、すぐに関係メンバーを緊急招集して対策会議を開きました! もっと力を抜いて働けるようにあれやこれやとアイデアを出しましたが……。
結果的には、悩みを打ち明けられたことで気持ちがスッキリしたからと、本人が今まで通り働くと決めました。以前やっていたことを思い出しながら、新しいことも覚えていきたいと前向きに。もちろんみんなでフォローして、Mちゃんがつらいときにつらいと言えるように、きめ細かな声かけをしてきます。

働くお母さんが身近にいる男性スタッフから一言
hi3
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育休取得:1回(2週間)
お子さん:
4歳の男の子、2歳の女の子

私の妻も同じタイミングで仕事復帰したので、妻を見ている感覚で読みました。妻が実際にどう思ったり、どう感じたりしているのか、表面からはわからない部分を知ることができたと思います。つい最近、妻が「気がついたら月末になっていて、自分の仕事が全然片付いてないことに驚きとショックを隠せない」と話していたのと相まって、子育てしながら仕事をすることの大変さを改めて知る良い機会になりました。
また、私自身も2週間の育休をいただきましたが、短期間だったため復帰に対する不安よりも、育休中の業務が上手く回っているかという不安の方が大きく、自身の育休とは全く違う視点が必要だと感じました。

n0ri
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お子さん:
6歳の女の子

自分の子どもが生まれるときは、まだ育休が制度して整備されていなかったので、整備されたことはとても良いことだと思います。あと、私の妻は業種が違う上に特殊な仕事なので、そこはなんとも言えません。
産休・育休制度はどんどん利用してほしいと思いますが、デルターのスタッフは専門性が高いので、現実としてどうやって穴を埋めるかという問題が発生します。これは、国や会社の制度だけではどうにもできない部分もあるので、現場でどうやってカバーしてくかが課題だと思っています。

k2
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お子さん:4人
お孫さん:5人

経営者として
産休・育休などの制度があるのは当然として、やっぱり大事なのは運営する「こころ」だなって思いました。休み中に様子を見に行くとか、戻ってから話を聴くとか、大事なことだなぁと。足りなかったことや良かったことは、ちゃんと明文化してプログラムに磨きを掛けるぞ!
情報のデザイナーとして
やっぱり命を育てるのは大変だ。しかもなにやら複雑になっている現代社会。大事なことを、どうしたら当たり前に大事にできるのか? シンプルなはずなのに複雑な課題。こういうところにこそ、デザインが必要なんだと思う。そういう気持ちで取り組みたい。

 

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