2019/04/24

育てる気持ちで、会社の心をアップデート!

育てる気持ちで、会社の心をアップデート!
育てる気持ちで、会社の心をアップデート!

今回は久しぶりに対談です。テーマは新人教育。フリーでダイアローグをするうちに、ちょっと新しい気づきに出会ったのでご紹介します。会社をコンピュータのハードとソフトにたとえたり、バグやウィルスが出てきたり、いきなり気持ちの話になったりと、話題はあちこちジャンプします。ちょっととっつきにくいかもしれませんが、なにか大切なヒントがあるような気がするのです。とはいえ基本的には気軽なお喋りを楽しんでいただければと思います。

技能優先の罠に落ちないために……

K:いやぁ、コミュニケーションの季節が来たねぇ。新入学に、新入社、部署異動もあるし、この時期になると、どうしてもいろいろ出てくるよねぇ。
N:やっぱり悩ましいのは、新人教育かな。デルターでも、つい技能の習得を優先しがちでしょ。そうするとどこかでつまづくんだよなぁ。
T:どうしてそうなっちゃうんでしょう。ウチなんて、かなり意識してる方だと思うんだけど。
K:そうだなぁ、どんな世界でも新しく入ってくる人って、まず「ちゃんと仕事ができるようになりたい」って思うよね。そうなるとつい「やり方をちゃんと覚えよう」って考えて、自然にコミュニケーションもそういう流れになりやすいんじゃないかな。で、その気持ちに応えようと頑張っちゃうと、ついつい技能優先になっちゃうのかも……。
T:となると、こっちがかなり意識して、心を育てるっていうか、人としての成長を意識しないといけませんね。相手に流されないようにするっていうか……。
K:そうだと思うよ。新入社員教育用の教材なんか見てても「こんな当たり前なことからやるの?」って思うことが多いけど、そこんところをナメてちゃだめだってことは、長年の経験でつくづく分かったもん。そうとう踏ん張らないとね。

みんなの気持ちが、会社のソフト

N:コンピュータに例えると、建物とか待遇とか組織構造っていうのは、ハードだと思うんですよ。じゃぁソフトはなにかというと、そこで働く人達の心かなと。どんなコンピュータでも、実際に成果を出すのはソフトだから、そう考えて取り組むのがいいんじゃないのかな。
T:そうですよね。ハードはソフトが動くだけの性能があれば十分なんだし、逆にすごく高性能なハードがあっても、ソフトの性能が低かったら仕事になりませんからね。

K:具体的にはどんなレベルからやるイメージなワケ?
N:やっぱり仕事って厳しいもんなんだよとか、公私の別ってものがあるよとか……。あと、言葉遣いかな。例えば申し訳ありません……なんていう言葉は、社会人にならないと使わないよね。それまでは詫びるときも感謝するときもお願いするときも、全部「すみません」だから。
T:そうですよね。自分も若い頃はそうだったはずなんだけど、今になってやられると心がざわつくというか……。とにかく「そんなこと知らないんだ」って思って、そのまま言葉にしちゃうと、言われた方は非難されてると思っちゃうことも多くて……。

ワクチンは、育てるという視点

K:それこそ、心を育てることとつながるよね。どうしたらいいんだろう。それにそういうことって、面倒だって感じたりしないの?
N:正直、感じないって言ったら嘘になるけど、でも、会社を動かすソフトだって思うとねぇ、バグは放っておけないっていうか、むしろアップデートしちゃろうかと……。
K:お、前向きだねぇ。だったらなおさらポイントを知りたいね。こういうのって双方向の問題だから、教わる方の問題もあると思うけど、教える側にもバグを生み出しちゃう要素って言うか、ある意味、心のウィルスがあるんじゃないのかな。

N:だとしたらワクチンは、やっぱり「育てる」っていう視点かな。例えば、叱るのと怒るのは違うでしょ。叱る方には、ちゃんと育てるっていう視点がある。褒めるのと甘やかすことの違いも同じかな。褒める方には、なんていうかその先の育った姿が見えてる感じがあると思うよ。
T:確かにそういうこと、あんまり意識してないかもしれませんね。なんとなくやっちゃってるというか……。でも意識するべきことがはっきりしてたら、もうちょっとやりやすいかも……。
N:そこだね。ちゃんと意識するって大事だと思う。あちゃーって思っても、そこは必要なコードが一行足りてない! みたいなね、そういう視点で見ればいいんじゃないかな?

プログラムを動かして心を整える

K:理屈としてはそうだと思うけど、まだ知識レベルな感じがするんだよなぁ。確かに意識するっていう作業っていうか、行為は大事なんだけど、その先が足りない感じがする。うまく言えないけど、なんだかこう「気持ち」に届いてないっていうか……。
T:ああそれ、なんだかわかりますね。実際そうやって意識してやってても上手くいかないことも多いし……。ただ子どもが相手だと、そんなに構えないでもやれちゃうことってあるんですよね。

N:子どもが相手だと、もうそういうモードになっちゃってるからねぇ。
K:そこなんだろうな。モードになっちゃってるっていう状態。知識だけじゃなくて、こっちの心もちゃんと知識を超えるっていうか、メンタル的な次元でちゃんと「育てる」というか「育ってほしい」みたいな、そういう感覚になってるのが大事なんだろうな。
N:実際に書き加えたコードが稼働してるってことだね。書いただけじゃダメで、プログラムとして走らせる。そこまでやって、知識は現実になっていくってことか……。
T:それが「気持ちがそうなる」っていうことなんでしょうね。
K:教える側の気持ちをアップデートするってこと? 言うほど簡単じゃなさそうだけど……。
N:ま、それは今後の研究ってことで!

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