2012/3/13

別れの季節[vol.4]

こんにちは、e-ラボレターです。

こんにちは、e-ラボレターです。
3月は別れの季節。卒業式の話をそこかしこで
耳にするようになりました。
社会人になると、別れの季節という感覚が少し薄れますね。
日常的に「別れ」があるからでしょうか。

高校卒業間近の授業

もう約15年ほど前の話になります。

高校の卒業間近、現国の最後の授業。 

教科担当の教師が「この先、日本の経済は今のようにならない」 
と言いました。 

その時は、なんのことかわかりませんでした。 

就職がメインの高校。授業も授業という形を取るだけで精一杯。

挙げ句、生徒は世間知らず。

教師が言っていたそれは、90年代後半のバブル崩壊のことで不況の到来を意味していたのでしょう。 

今みたいに、一気にやってくるものではなくジリジリやってきたものだから、 わかってる大人は、ある程度どうなるか予測できていたのでしょう。 

ですが大人たちも、はじめてのことでこれから先どうすればよいのかは、 わからなかったのでしょう。

話がそれましたが、その男性教師が私たちの教科書を閉じさせました。 

「俺はもうこれから先、オマエらに何もしてやれない。 

悔しくて仕方ない。……申し訳ない」 

と言いました。

突然先生が、涙ぐんでそんなこと言い出したので、私はキョトンとして、先生が何を伝えたいのかすらよくわかりませんでした。

でも、先生は「大人」の代表として、やってくる不況のあおりをうける何も知らない生徒たちに、謝りたかったんではないかと今は思います。

その先生は続けました。 

「俺がしてやれる最後のことだ。とにかく、1冊でも多く本を読め。

オマエらは、本に興味もなければ、本の読み方も知らんだろ。 絵のないやつだぞ。はじめは、自分が読みやすい本でいい。

なれてきたら、いろんな種類の本を読め。 1冊でも多く。

頼むから読んでくれ。以上」 
と授業は終わりました。

熱血でもなんでもい教師だったので、今でも記憶に残っています。

そして、この季節になると思いだします。( w. )

別れの季節

From Staff >>>...ki3e

我が家では、今年ひとり小学校を卒業します。 

といっても小さな町なので、小学校の仲間はそのまま中学生になるのですが、今からいそいそと準備をしています。 こういった前向きな別れというのは、見ている側としてはニコニコしてしまいます。 

本人にとっては、笑い事ではないかもしれませんが。

卒業は、人が成長するための大切な「別れ」のセレモニーですね。

e-LabLetter 第4号 2009/03/13(Fri)

 
 

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